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特集 次世代シーケンサーが可能にした感染学の新しい展開
2.NGSを使ったゲノム解析の基礎研究への応用展開 4)次世代シーケンサーを用いた病原性微生物の網羅的な遺伝子発現解析
Comprehensive transcriptome analysis for pathogenic bacteria using next-generation sequencer
浜本洋
1
Hamamoto Hiroshi
1
1帝京大学医真菌研究センター 准教授
キーワード:
RNA-Seq解析
,
トランスクリプトーム解析
,
病原性解析
,
次世代シーケンサー
Keyword:
RNA-Seq解析
,
トランスクリプトーム解析
,
病原性解析
,
次世代シーケンサー
pp.69-76
発行日 2017年6月25日
Published Date 2017/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201707069
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微生物の環境や抗生物質に対する応答を解析する上で網羅的な遺伝子発現変動の解析を行うことは,細菌がどのような遺伝子機能を制御することで自身がおかれた環境に対処しているか,また逆にどのような環境に遭遇したのかを明らかにする上で有用である。従来の網羅的な遺伝子発現解析に用いられてきたマイクロアレイ解析に代わり,次世代シーケンサーを用いた遺伝子発現解析手法(RNA-Seq)が確立され利用されるようになってきた。マイクロアレイ解析法とは異なり,RNA-Seqは細菌のゲノム情報と細菌から抽出したRNAがあれば解析可能であり,細菌種ごとに特異的なプローブDNAのセットを用意する必要はない。また,small RNAの同定や発現解析も可能である。本稿では次世代シーケンサーを用いた細菌の網羅的な遺伝子発現解析の解析手法と実際の応用例について紹介する。