特集 神経疾患の現在とこれから
研究の最前線
次世代シーケンサーによるクリニカルシーケンス
田中 真生
1
1国際医療福祉大学ゲノム医学研究所
キーワード:
次世代シーケンサー
,
クリニカルシーケンス
,
意義不明の変異(VUS)
,
二次的所見
Keyword:
次世代シーケンサー
,
クリニカルシーケンス
,
意義不明の変異(VUS)
,
二次的所見
pp.1295-1298
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1295
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Summary
▪次世代シーケンサーを用いたクリニカルシーケンスは,多数の遺伝子に存在する変異情報を網羅的に取得することが可能である.
▪病因遺伝子の候補が多数存在し,臨床症状のみから候補遺伝子を特定することが困難な場合などが適応となる.
▪クリニカルシーケンスとして通常使用される解析パイプラインでは,一部検出できないタイプの変異があるため,注意が必要である.
▪最終的に検出された変異について,病原性を有するかどうかの判断が難しい場合があり,変異はみつかったものの意義不明の変異(VUS)と判断され,診断にいたらないケースもありうる.
▪エクソーム解析や全ゲノム解析の場合,被検者に二次的所見がみつかる可能性について説明し,その開示を希望するかどうかをあらかじめ確認しておくことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019