Japanese
English
特集 国際的に脅威となる感染症
6.デングウイルス感染症
Dengue virus infection
髙崎智彦
1
Takasaki Tomohiko
1
1神奈川県衛生研究所 所長
キーワード:
デングウイルス
,
ヒトスジシマカ
,
ネッタイシマカ
,
キメラワクチン
,
抗体依存性感染増強
Keyword:
デングウイルス
,
ヒトスジシマカ
,
ネッタイシマカ
,
キメラワクチン
,
抗体依存性感染増強
pp.68-72
発行日 2017年1月25日
Published Date 2017/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201702068
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デングウイルスの媒介蚊はヒトの住環境近くに生息するため,流行地域の都市化もあって流行が拡大している。デングウイルス媒介蚊であるヒトスジシマカは日本においても夏季には活発に活動している。わが国へのデング熱輸入症例も増加傾向にあり夏季には国内発生のリスクが高まる。デングワクチンの開発,実用化はかなり進んでいるが,拡大する流行を鎮静化させるほど有効なワクチンはまだ完成していない。ネッタイシマカの国内侵入リスクもゼロではないが,デングウイルス媒介蚊として日本に生息するのはヒトスジシマカであり,わが国でできる有効な対策はヒトスジシマカを対象とした蚊対策である。