Japanese
English
特集 国境を越える重症新興・再興感染症
4.デング熱
Dengue fever
中山絵里
1
,
高崎智彦
2
Nakayama Eri
1
,
Takasaki Tomohiko
2
1国立感染症研究所ウイルス第一部第二室
2国立感染症研究所ウイルス第一部第二室 室長
キーワード:
デング熱
,
ヒトスジシマカ
,
国内流行
,
輸入症例
,
輸出症例
Keyword:
デング熱
,
ヒトスジシマカ
,
国内流行
,
輸入症例
,
輸出症例
pp.44-50
発行日 2015年5月25日
Published Date 2015/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201506044
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デングウイルスは,ヤブ蚊属のネッタイシマカ,ヒトスジシマカによって媒介されるウイルスで,ヒトに一過性熱性疾患であるデング熱または重症型のデング出血熱を引き起こす。デング熱は,アジア,中東,アフリカ,中南米,オセアニアで流行しており,全世界では年間推定約4億人がデングウイルスに感染し,約1億人がデング熱,約25万人がデング出血熱を発症している。1945年以降,わが国ではデング熱の国内での流行は確認されていなかった。しかし2010年以降は,ほぼ毎年200例以上の輸入症例が報告され,2014年8月には遂に162例の国内流行が報告された。本稿では2014年のデング熱国内流行の概要と背景について解説する。