Japanese
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特集 蚊媒介性ウイルス感染症理解の最前線
13.アルボウイルス媒介蚊の生態とその防除法
Ecology and control of arbovirus vector mosquitoes
比嘉由紀子
1
,
二見恭子
1
Higa Yukiko
1
,
Futami Kyoko
1
1長崎大学熱帯医学研究所病害動物学分野 助教
キーワード:
デング熱
,
日本脳炎
,
ネッタイシマカ
,
ヒトスジシマカ
,
コガタアカイエカ
Keyword:
デング熱
,
日本脳炎
,
ネッタイシマカ
,
ヒトスジシマカ
,
コガタアカイエカ
pp.144-148
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201708144
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アルボウイルス感染症として,デング熱,日本脳炎,黄熱,ジカ熱,ウエストナイル熱,チクングニア熱などが知られており,いずれも蚊によって媒介される。デング熱を媒介するネッタイシマカとヒトスジシマカは世界の熱帯域を中心に分布し,各地でデング熱や黄熱の流行を引き起こしている。日本脳炎は日本のみならずアジアに広くみられ,ワクチンの普及により,現在,日本での患者数は年間10名前後である。日本ではじめて媒介蚊と病原ウイルスが特定され,本感染症の対策に日本が果たした役割は大きい。本稿では,2014年に日本で約70年ぶりに流行したデング熱と,いまだ日本に存在する日本脳炎の媒介蚊について述べる。