Japanese
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特集 血中病原体抗原とバイオマーカー
Ⅰ 病原体抗原
1.サイトメガロウイルス抗原血症検査
Cytomegalovirus antigenemia test
神田善伸
1
Kanda Yoshinobu
1
1自治医科大学附属病院/附属さいたま医療センター血液科 教授
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
抗原血症
,
抗ウイルス薬
,
造血幹細胞移植
Keyword:
サイトメガロウイルス
,
抗原血症
,
抗ウイルス薬
,
造血幹細胞移植
pp.27-34
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201610027
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サイトメガロウイルス(CMV)は造血幹細胞移植後などの免疫抑制状態に再活性化し,肺炎,胃腸炎,網膜炎などの感染症を発症する。CMV感染症,特に間質性肺炎は一旦発症すると治療が困難であるため,定期的にCMV感染をモニターし,CMVの再活性化を認めた症例にのみガンシクロビル(GCV)を投与して予防するという先制攻撃的治療(preemptive therapy)が広く行われている。そのモニターの方法として,末梢血多核球を用いてCMVのpp65抗原に対するモノクローナル抗体で免疫染色するCMV抗原血症検査が有用である。ただし,抗ウイルス療法を開始すべき抗原血症検査の陽性細胞数の閾値など,まだ確立されていない要素も多い。