Japanese
English
特集 ヒトの健康・疾患と腸内細菌の関わり
序 -腸内フローラ研究:細菌学と生体防御学-
Study on intestinal flora:bacteriology and host defense system
光山正雄
1
Mitsuyama Masao
1
1京都大学大学院総合生存学館 特定教授
キーワード:
腸内フローラ
,
無菌動物
,
生体防御
,
粘膜免疫
,
生体恒常性
Keyword:
腸内フローラ
,
無菌動物
,
生体防御
,
粘膜免疫
,
生体恒常性
pp.22-24
発行日 2016年1月25日
Published Date 2016/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201602022
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
腸内細菌叢(腸内フローラ)が,当初認識されていた大腸菌など通性菌の集合体ではなく,嫌気性菌を主体とする膨大な数の微生物集団であることが認識され,その存在意義も,かなり以前から知られていたビタミンの産生などに留まらず,免疫系に多彩な影響を与えることが知られてくるようになった。腸内フローラと疾患の関係や生体防御系への関わりの機構解明は,現在の大きな研究テーマとなってきている。本特集では,ヒトの健康および疾患への腸内フローラの関わりについて,それぞれ第一線の研究者に執筆いただき,現時点での知見をまとめることとした。本稿では,研究面での歴史を振り返りながら,細菌学と生体防御学(免疫学)がどのようにその発展に貢献したかを概説してみたい。