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特集 持続感染・潜伏感染の機序と病態
2.水痘・帯状疱疹ウイルスの潜伏と再活性化の機構
Latent and reactivation mechanism of varicella zoster virus
湯華民
1
,
森康子
2
Tang Huamin
1
,
Mori Yasuko
2
1神戸大学大学院医学研究科・感染症センター臨床ウイルス学 助教
2神戸大学大学院医学研究科・感染症センター臨床ウイルス学 教授
キーワード:
VZV
,
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
潜伏
,
再活性化
Keyword:
VZV
,
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
潜伏
,
再活性化
pp.37-45
発行日 2015年8月25日
Published Date 2015/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201509037
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水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は単純ヘルペスウイルス(HSV)と同じαヘルペス亜科に分類されている。VZVは初感染時に水痘を引き起こすとともに,その後,おもに知覚神経節に潜伏感染する。加齢,免疫抑制などによってVZVが再活性化することによって帯状疱疹が発症する。現在,水痘の発症は水痘生ワクチンにより効率よく予防できるが,その一方で,帯状疱疹に対しては米国で開発されたワクチンはあるものの,いまだ広く使用されていない。したがって,世界的に高齢化が進む現代社会において,帯状疱疹ワクチンの開発および普及が重要であると思われる。本稿では,VZVの潜伏および再活性化に関するこれまでの報告を紹介する。