Japanese
English
症例報告
妊婦における水痘・帯状疱疹ウイルス感染症—長期観察しえた2症例の検討
Two cases of varicella-zoster virus infections in pregnancy
五十嵐 晴巳
1
,
小粥 雅明
2
,
松山 薫
3
Harumi IGARASHI
1
,
Masaaki OGAI
2
,
Kaoru MATSUYAMA
3
1静岡厚生病院皮膚科
2聖隷浜松病院皮膚科
3浜松医科大学産婦人科学教室
1Department of Dermatology, Shizuoka Kosei Hospital
2Department of Dermatology, Hamamatsu Seirei Hospital
3Department of Gynecology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
妊娠
,
免疫グロブリン製剤
Keyword:
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
妊娠
,
免疫グロブリン製剤
pp.814-816
発行日 1996年9月1日
Published Date 1996/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901975
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妊娠中期の水痘,妊娠初期の帯状疱疹の2例を報告した.2例とも高力価抗水痘・帯状疱疹ウイルス抗体含有免疫グロブリン製剤の投与が有効であり,満期正常産で正常児を出産した.現状では妊婦の水痘,帯状疱疹は今後増加することが予想され,それとともに水痘・帯状疱疹ウイルスによる,流早産,胎児の奇形,新生児の水痘,帯状疱疹の発症など種々の異常も増加する可能性がある.近年,免疫グロブリン製剤により,水痘,帯状疱疹罹患妊婦の治療が可能になっており,早期治療が望まれる.しかし,治療には限界があるため,妊娠可能年齢到達以前のワクチン接種の実現が不可欠である.
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