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特集 岐路に立つ臨床研究 -新たな品質管理基準の動向-
1.臨床研究の品質の向上のための政策の動向
Recent Japan's policy for improving quality and data-reliance of clinical research
宮田俊男
1
Miyata Toshio
1
1日本医療政策機構 エグゼクティブディレクター
キーワード:
臨床研究
,
医師主導治験
,
GCP
,
利益相反
,
AMED
,
臨床研究中核病院
Keyword:
臨床研究
,
医師主導治験
,
GCP
,
利益相反
,
AMED
,
臨床研究中核病院
pp.26-34
発行日 2015年7月25日
Published Date 2015/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201508026
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近年,ドラッグラグ,デバイスラグはかなり解消されてきたが,これからは世界的にわが国がリードしていかねばならない。グローバルなプロジェクトをいかにわが国が先行していくかが,世界的パブリックヘルスへの貢献と国内ヘルスケア産業の活性化の両面で重要である。わが国の治験は質が高いと評されるが,一方で,グローバルという観点からは細かいところにこだわりすぎている面もある。最近の治験制度改革で効率的運用が可能となり,医師主導治験はもはや「医師死亡治験」ではない。2015年4月から実用化を一貫して支援する日本医療研究開発機構(AMED)がスタートし,医療法下で臨床研究中核病院も指定されるようになり,組織としてのガバナンスが求められる。治験ではない臨床研究についても,信頼性,透明性,利益相反が問われ,わが国の臨床研究力を世界レベルにするために,まさに今,医師のリーダーシップが問われている。