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特集 プラスミドによる薬剤耐性の菌種間伝播と施設内感染-そのサーベイランス・感染管理の在り方-
5.プラスミド媒介性の薬剤耐性機構保有菌を想定したサーベイランスおよび感染制御
Surveillance and infection control of bacteria with plasmid-mediated drug resistance
山岸拓也
1
,
大石和徳
2
Yamagishi Takuya
1
,
Oishi Kazunori
2
1国立感染症研究所感染症疫学センター 主任研究官
2国立感染症研究所感染症疫学センター センター長
キーワード:
カルバペネマーゼ
,
IMP-6
,
サーベイランス
,
スクリーニング
,
手指衛生
Keyword:
カルバペネマーゼ
,
IMP-6
,
サーベイランス
,
スクリーニング
,
手指衛生
pp.128-133
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201507128
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プラスミド媒介性の薬剤耐性機構保有菌はプラスミドにより菌種を超えた耐性菌の広がりを起こす場合がある。特にグラム陰性桿菌への切り札と言えるカルバペネム系薬剤に耐性となるカルバペネマーゼの広がりが懸念されている。その中でもわが国で多く報告されているIMP-6はイミペネムに耐性を示さないことから検出が容易ではない。これらの耐性菌に対するサーベイランスを含めた感染管理に関しては不明な点が多いが,耐性菌の検出と対応のプロトコール作成,手指衛生の教育と訓練などの基本的な対応は従来通り重要である。耐性菌とその耐性機構の分布は地域ごとに異なっており,わが国における知見を共有し,対応を検討していく必要がある。