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特集 超高齢化社会における高齢者感染症の特徴と課題
1.近未来のわが国の人口動態予測と医療における問題点
Projection of demographic trends and related health care issues
西村周三
1
Nishimura Shuzo
1
1国立社会保障・人口問題研究所 名誉所長
キーワード:
人口減少
,
超高齢化
,
少子化
,
高齢者の健康
,
近未来の医療
,
認知症
Keyword:
人口減少
,
超高齢化
,
少子化
,
高齢者の健康
,
近未来の医療
,
認知症
pp.25-30
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201409025
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わが国の総人口自体は,まだそれほどの勢いで減少しないが,2010年の約12,800万人をピークに減少を始めていることはよく知られている。この問題が深刻に受け止められている理由は,人口減少,高齢化,少子化などの現象が全国一律に生じるのではなく,地域的な偏在をともなって生じつつあるからであると思われる。さらに人口減少に加えて,「超」高齢化と少子化が進むことも事態の深刻さを予想させる要素となっている。そして今から2025年にかけては,特に大都市で,75歳以上の超高齢者が激増することが確実である。他方で,過疎地域などでは全体の人口減少がすでに起きているだけでなく,高齢者数も減り始めている。本稿では以上のような問題意識のもとで,わが国の人口動態予測と医療問題との関連を論じることにする。