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特集 医療機関における職業感染予防と曝露後の対処
4.各種安全器材の導入状況と課題 -針刺し・切創防止に向けて-
Implementation of various safety-engineered devices and challenges to prevent needlestick and sharps injuries
李宗子
1
Ja Jong
1
1神戸大学医学部附属病院感染制御部 感染管理認定看護師
キーワード:
職業感染制御研究会
,
エピネット日本版
,
サーベイランス
,
安全器材
Keyword:
職業感染制御研究会
,
エピネット日本版
,
サーベイランス
,
安全器材
pp.45-53
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201407045
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職業感染制御研究会で1996年から収集しているエピネット日本版による針刺し・切創のサーベイランスデータから以下のことがわかった。〈1〉安全器材の導入状況を見ると翼状針は100%に達し,静脈留置針や血液ガス採血針も各々,98%,93%と高い。また,血液分注器の導入率の伸びが著しい。〈2〉原因器材10万本使用当たりの針刺し発生件数や安全器材による針刺し割合および,安全器材と非安全器材で針刺しの発生段階や安全機能の作動状況を比較した結果,安全器材の導入だけでは針刺しを0にするのは困難である状況であることが推察された。〈3〉改善のためには,自施設の医療従事者にとって,より針刺し防止効果の高い安全器材の選択と,適正な取扱い方法の指導が重要だと考えられる。