Japanese
English
特集 医療機関における職業感染予防と曝露後の対処
5.麻疹,風疹,ムンプスの職業感染予防と感染した場合の就業制限
Occupational exposures to measles, rubella and mumps and their infection control
長尾美紀
1
,
一山智
2
Nagao Miki
1
,
Ichiyama Satoshi
2
1京都大学医学部附属病院 検査部・感染制御部 講師
2京都大学医学部附属病院 検査部・感染制御部 教授
キーワード:
Vaccine preventable disease(VPD)
,
流行性ウイルス疾患
,
ワクチンプログラム
,
院内感染対策
Keyword:
Vaccine preventable disease(VPD)
,
流行性ウイルス疾患
,
ワクチンプログラム
,
院内感染対策
pp.55-59
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201407055
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病院という環境では患者のみならず医療従事者も,感染を受けるリスクと,周囲に感染を拡大させるリスクの両方に曝されている。本稿では流行性ウイルス疾患の中でも特に,麻疹,風疹,ムンプスに対する職業感染対策について概説した。このようなワクチンで予防できる疾患については,免疫が不十分な職員に対してワクチン接種を行うことが推奨される。曝露した場合の対策は病原体ごとに異なっており,たとえば,抗体陰性者が麻疹に曝露した場合には発症予防のためのワクチン接種を考慮するべきである。風疹も緊急ワクチン接種が考慮されるが,ムンプスの場合は緊急接種を行わない。その他,病原体ごとに定められた期間の就業制限が必要となる。