Japanese
English
特集 敗血症ショックの新たな理解と集学的治療法
II 臨床 3.初期輸液蘇生
Initial fluid resuscitation
垣花泰之
1
,
安田智嗣
2
,
山口桂司
3
,
二木貴弘
3
,
中村健太郎
3
,
平川愛
3
Kakihana Yasuyuki
1
,
Yasuda Tomotsugu
2
,
Yamaguchi Keiji
3
,
Futatsuki Takahiro
3
,
Nakamura Kentaro
3
,
Hirakawa Ai
3
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 救急・集中治療医学分野 教授
2鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 救急・集中治療医学分野 講師
3鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 救急・集中治療医学分野
キーワード:
アルブミン
,
HES
Keyword:
アルブミン
,
HES
pp.86-93
発行日 2014年3月25日
Published Date 2014/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201404086
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敗血症性ショックに対する初期蘇生法はearly goal directed therapy(EGDT)が推奨されている。まず輸液負荷を急速かつ大量に行い,循環動態の安定化(目標値の達成)を試み,それが達成できない場合は,循環作動薬(血管収縮薬や強心薬)を使用する管理へ移行する治療法である。つまり,敗血症性ショックの初期管理としては,最初に行われる輸液療法がきわめて重要であり,その解釈を誤るとその後の血行動態や予後の悪化につながる可能性が指摘されている。本稿では,SSCG(Surviving Sepsis Campaign Guidelines)2012と日本版敗血症診療ガイドラインに示された敗血症性ショックにおける初期輸液蘇生に焦点を当て,その内容と治療戦略,輸液の量と質(晶質液と膠質液)の問題について概説した。