特集 血液疾患をプライマリ・ケアではどこまで診て,どのように専門医と連携をとるべきか?
一般内科,プライマリ・ケア領域で診断から治療まで可能な場合
好酸球増加
遠山 和博
1
1公益財団法人日産厚生会佐倉厚生園病院血液内科
キーワード:
好酸球増加症
,
hypereosinophilic syndrome
,
HES
,
イマチニブ
,
IL-5
,
PDGFRA
Keyword:
好酸球増加症
,
hypereosinophilic syndrome
,
HES
,
イマチニブ
,
IL-5
,
PDGFRA
pp.2179-2184
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227953
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Point
◎好酸球増加症候群(HES)は臨床的な観点から6つの病態(M-HES,L-HES,overlap HES,続発性HES,家族性HES,特発性HES)に分類される.
◎HESはさまざまな臨床症状をきたし,関連臓器は全身にわたるため,プライマリ・ケアや各専門家を受診することも多い.
◎鑑別診断のため病歴聴取やシステムレビューといった基本的な診療技術が重要であり,引き続いての臨床検査についても適切に行う必要がある.
◎M-HESを除いては,基礎疾患の治療に加えてステロイド治療が好酸球増加による臓器障害に対する初期治療として行われる.
◎チロシンキナーゼ阻害薬や抗IL-5抗体薬などの分子標的治療薬の有効性が知られてきており,今後の治療方法の進歩が期待される.
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