Japanese
English
特集 細菌の進化から考える抗菌薬耐性
2.キノロン耐性 -その変遷と細菌の巧みな対抗策-
Quinolone resistance -Smart and various tactics established in bacteria-
奥村亮
1
,
星野一樹
2
Okumura Ryo
1
,
Hoshino Kazuki
2
1第一三共株式会社生物医学研究所
2第一三共株式会社ワクチン事業部
キーワード:
キノロン薬
,
プラスミド性キノロン耐性因子
,
Fitness cost
Keyword:
キノロン薬
,
プラスミド性キノロン耐性因子
,
Fitness cost
pp.33-42
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201401033
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ナリジクス酸の創製以降,ニューキノロン薬が登場し,抗菌薬の重要な一系統としての役割を担ってきた。しかしながら,その黎明期には耐性化の懸念が少ないと期待されていた本系統抗菌薬も,そのわずか50年の歴史の中で細菌の巧みな対抗策により当初の力が損なわれてきている。本稿では,キノロン耐性の背景にある,標的変異,プラスミド性キノロン耐性因子,fitness costの視点より最近の知見を概説し,細菌がどのように本系統薬への耐性を獲得しているかを概説する。