特集 検証・変革期の病院経営
変革期の新たな戦略—大病院への対抗策としての真の病診連携強化策
野村 秀洋
1
,
今村 英仁
1
,
今村 一英
1
1財団法人慈愛会今村病院
pp.800-802
発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903370
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2001年3月1日より第4次医療法改正が施行された.21世紀医療改革のスタートである.病床数にかかわらず,病院にとっては今まさに大変革の厳しい時代の真只中にある.ここ4〜5年の問に病院の機能類型化は確実に進められることは容易に想像できる.その中において今や医療経営は保険や福祉を取り込んだ大きな流れの中にあり,中長期的方向性を見据えた経営戦略の策定は不可欠となっている.
財団法人慈愛会今村病院は内科,外科,産婦人科を主たる診療科とする153床の典型的な都市型中小病院の一つである(表).中小病院が診療所と大病院(国公立病院・地域医療支援病院・200床以上の民間病院)の狭間で,患者自己負担増の時代に,今後その存在意義を確立して生き残ることは極めて厳しいと言わざるを得ない.このような厳しい条件下において本院が21世紀の新しい医療改革を乗り切るために,「病院の機能強化策としての病診連携」を平成10年より積極的に推進してきたので,その実績と新たなる対策について述べる.
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