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連載 私達の研究(127)
腸管出血性大腸菌および腸管病原性大腸菌の感染機構
Virulence determinants of enterohemorrhagic and enteropathogenic Escherichia coli
戸邉亨
1
Tobe Toru
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻生体情報科学講座 教授
キーワード:
O157,3型分泌,環境応答,外来性ゲノム
Keyword:
O157,3型分泌,環境応答,外来性ゲノム
pp.140-145
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201310140
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病原細菌の感染を解明するためには,個々の病原因子の機能と感染における役割,感染する環境における遺伝子動態と菌の適応および生存戦略,さらに,病原性を獲得し病原細菌として確立する機構など,さまざまな研究が必要である。ゲノム解析によりこれらの解明は急速に進んでいる。近年,腸管出血性大腸菌(EHEC)が保有する多数の病原因子の機能が明らかにされている。また,水平伝播により獲得した病原性遺伝子の環境応答による発現システムが,もとの大腸菌ゲノムに備わっているシステムを利用し,効率的に構築されていることも明らかとなってきた。