Japanese
English
連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(5)
4.細菌性肺炎
Bacterial pneumonia
大曲貴夫
1
Ohmagari Takao
1
1国立国際医療研究センター病院国際感染症センター センター長
キーワード:
関節リウマチ
,
生物学的製剤
,
細菌性肺炎
,
気管支拡張症
,
細気管支炎
Keyword:
関節リウマチ
,
生物学的製剤
,
細菌性肺炎
,
気管支拡張症
,
細気管支炎
pp.146-148
発行日 2013年9月25日
Published Date 2013/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201310146
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関節リウマチ患者の感染リスクは高く,なかでも生物学的製剤を使用している患者は使用していない患者と比較し感染リスクが高い。関節リウマチ患者では,呼吸器感染症,なかでも細菌性肺炎のリスクが高く,気管支拡張症および細気管支炎などの気道病変を合併することがある。このような慢性気道病変を有する関節リウマチ患者は感染を反復することが知られている。関節リウマチ患者に起こる細菌性肺炎についての知見は多くないが,緑膿菌感染の頻度が高く,これはおそらく,関節リウマチ患者が気管支拡張症などの気道病変を有する頻度が高いからであると思われる。また,関節リウマチ患者は,レジオネラ症,ノカルジア症等の日和見感染もみられ,これは関節リウマチ治療の影響で細胞性免疫が低下することに寄与していると思われる。