特集 食中毒の新たな課題
腸管出血性大腸菌による食中毒
大西 真
1
1国立感染症研究所 細菌第一部
pp.482-486
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208682
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腸管出血性大腸菌感染症
大腸菌は菌種内の多様性が大きく,さまざまな性状を持った大腸菌が存在する.ヒトに病気を起こす大腸菌の中でも,膀胱炎など下痢以外の感染症の原因となる大腸菌(腸管外病原性大腸菌)と下痢を引き起こす下痢原性大腸菌とに大別される.下痢原性大腸菌は下痢の性状や保持している病原因子によって,さらに細分化される.その一つが,出血性腸炎の原因となる腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli;EHEC)である.
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