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特集 地球規模で広がる耐性菌 -抗菌薬の多角的使用とその功罪-
8.食用動物への抗菌薬使用対策とその効果
Control measures and their effect on antimicrobial use in food-producing animals
田村豊
1
Tamura Yutaka
1
1酪農学園大学獣医学群衛生・環境学分野食品衛生学 教授
キーワード:
抗菌性飼料添加物
,
使用規制
,
国際動向
Keyword:
抗菌性飼料添加物
,
使用規制
,
国際動向
pp.83-89
発行日 2013年5月25日
Published Date 2013/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201306083
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医療における耐性菌の増加を背景として食物連鎖による食用動物由来耐性菌あるいは耐性遺伝子の医療への影響が世界的に議論されており,食用動物に使用される抗菌薬の使用規制を強化しようとしている。2006年にEUでは食用動物に使用される抗菌性飼料添加物の使用を全面的に禁止した。しかし,動物における耐性菌の分離率は減少したものの,医療への影響は明確に示されていない。一方,わが国では動物用抗菌薬の食品媒介性健康影響評価が開始され,リスク管理方針も公表されている。最近,畜産分野以外にも環境を介した耐性菌や耐性遺伝子のヒトに至る伝播経路が注目されている。