今月の主題 ウイルス感染症─最新の動向
総論
ウイルスの病原性発現機構
西山 幸廣
1
Yukihiro NISHIYAMA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学
キーワード:
ウイルス病原性
,
毒力(virulence)
,
宿主ジャンプ(species jump)
,
アクセサリー遺伝子
Keyword:
ウイルス病原性
,
毒力(virulence)
,
宿主ジャンプ(species jump)
,
アクセサリー遺伝子
pp.9-16
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101856
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ウイルスの病原性発現には様々な要因が関係している.宿主側,ウイルス側の諸要因に加えて侵入経路や感染ウイルス量なども病原性発現に重要な影響を与える.ウイルスは多様性に富み,感染から発症に至る経過も極めて多彩である.RNAウイルス,レトロウイルスではゲノムが不安定で,変異による毒力(virulence)の変化や宿主ジャンプ(species jump)に伴う強毒化が自然界で認められる.本稿では,いくつかのウイルスを具体例として挙げ,その病原性発現機構について概説した.
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