第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗菌薬
村木優一
1
1都薬科大学医療薬科学系臨床薬剤疫学分野・教授
pp.291-296
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913291
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テジゾリドリン酸エステルは,新たな抗メチシリン耐性黄色ブドウ球菌治療薬であり,同系統のリネゾリドとは異なったプロファイルを有する。また,RNAポリメラーゼを阻害し,抗菌活性を示すフィダキソマイシンは,新規のClostridium difficile感染症治療薬である。また,抗トキソプラズマ活性を有するスピラマイシンは,これまでわが国で未承認であった先天性トキソプラズマ症の発症抑制に使用できる16員環のマクロライド系薬である。本稿では,2018年に製造販売承認が認められたこれら3剤について概説する。