増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
薬物関連検査
血中薬物濃度
抗菌薬
山口 諒
1
,
山本 武人
1
,
鈴木 洋史
1
1東京大学医学部附属病院薬剤部
pp.310-311
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223292
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検査の概要
血中薬物濃度測定に基づいて投与量を設定することを薬物治療モニタリング(therapeutic drug monitoring:TDM)と呼び,抗菌薬のなかでも特にTDMの実施が望ましい薬物として,アミノグリコシド系抗菌薬(ゲンタマイシン,アミカシン,トブラマイシン,イセパマイシン,アルベカシン)やグリコペプチド系抗菌薬(バンコマイシン,テイコプラニン),ボリコナゾールが挙げられる.
抗菌薬のTDMにより,有効かつ副作用を生じない範囲で濃度をコントロールすることで,感染症の治癒のみならず,菌の耐性化を極力回避することが可能となる.したがって,抗菌薬適正使用の観点から,これらの抗菌薬を使用する際には可能な限り,TDMに基づき治療方針を決定していくことが望ましい.
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