第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉～新薬の広場～
抗菌薬
榎屋友幸
1
,
村木優一
2
,
奥田真弘
3
1三重大学医学部附属病院薬剤部
2三重大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
3三重大学医学部附属病院薬剤部 教授・薬剤部長
pp.297-304
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613297
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2015年に本邦で承認された抗菌薬として，多剤耐性グラム陰性桿菌の治療薬であるコリスチンメタンスルホン酸ナトリウム（商品名：オルドレブ点滴静注用150mg）の概要，耐性機序，組織移行性および臨床成績について，可能な限り近年報告された知見を収集して概説した。また，2015年に国内第III相臨床試験が実施されており，既に米国食品医薬品局（FDA）で承認されている新規の抗MRSA（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）薬Tedizolid，Clostridium difficile 関連下痢症治療薬Fidaxomicinの作用機序，抗菌スペクトル，薬物動態，副作用および相互作用を概説した。
