特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
血中薬物濃度
抗菌薬
西園寺 克
1
1防衛医科大学校病院検査部
pp.298-301
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104773
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治療薬物濃度モニタリング(therapeutic drug level monitoring:TDM)の対象薬剤としての性質は要約すると以下の5つである.
(1)測定結果について中毒濃度,有効濃度を評価できる.
(2)迅速な測定系を利用できる.
(3)代用薬剤がない.
(4)服薬義務違反により患者に不利益が生じる.
(5)長期投与が必要で患者の薬剤代謝(肝機能・腎機能・薬物相互作用)の変化により血中濃度が変化する.
抗菌薬の場合は,静脈投与の薬剤が対象なので,服薬義務違反が生じることはない.抗痙攣薬のような長期投与は通常,実施しないが,一部薬物相互作用が認められることがある.
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