第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗菌薬
細谷順
1
,
白石正
2
1山形大学医学部附属病院薬剤部 医薬品情報室長
2山形大学医学部附属病院薬剤部 教授・薬剤部長
pp.333-339
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
2014年に本邦で発売された抗菌薬は,新規成分の多剤耐性結核治療薬「デラマニド」(デルティバ® 錠50mg)および,剤形追加として注射用「メトロニダゾール」(アネメトロ® 点滴静注液500mg)である。国内における開発状況は,Ceftazidime-Avibactam が複雑性膀胱炎・肺炎で,TedizolidphosphateはMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による皮膚・軟部組織感染症または,それに伴う敗血症で第III相臨床治験が進行している。コリスチン注射剤が多剤耐性緑膿菌を効能として発売申請中であり,タゾバクタムナトリウム/ピペラシリンナトリウム(ゾシン® 静注用)は発熱性好中球減少症の適応拡大を申請している。