第Ⅱ部 注目の新薬
「グーフィス®錠5mg」
雪下岳彦
1
,
小林弘幸
2
1順天堂大学医学部病院管理学研究室
2順天堂大学医学部病院管理学研究室・教授
pp.251-262
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913251
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世界初の胆汁酸トランスポーター阻害剤であるエロビキシバットは,回腸末端部の上皮細胞にある胆汁酸トランスポーターを特異的に阻害し,大腸内に流入する胆汁酸を増加させることで,大腸管内の水分分泌と消化管運動促進という2つの作用を引き起こす。この2つの作用が相乗的に排便を促すことで,便秘に対する治療効果が発揮されるのが,本剤の特徴である。本邦の便秘治療として広く用いられてきた酸化マグネシウムとセンナ/センノシドは長期投与に注意する必要があるため,エロビキシバットは,これからの慢性便秘症治療における新たな選択肢として期待されている。