第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
排尿障害治療薬
吉田正貴
1
,
西井久枝
2
,
野宮正範
3
1国立長寿医療研究センター泌尿器科 部長
2国立長寿医療研究センター泌尿器科
3国立長寿医療研究センター泌尿器科 科長
pp.680-687
発行日 2018年2月28日
Published Date 2018/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/1201813680
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下部尿路機能障害は,蓄尿障害と尿排出障害の2つに大別される。蓄尿障害の代表的な疾患は過活動膀胱であり,尿排出障害の代表的疾患は前立腺肥大症であるが,臨床的には蓄尿症状と排尿症状が混在していることも多く,治療に難渋することもある。この領域においては,最近過活動膀胱診療ガイドライン(第2版)と男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドラインが発刊された。このガイドラインから過活動膀胱,前立腺肥大症に対して最近推奨されている薬剤の使用法について述べた。また,本領域においては2014年にPDE5 阻害薬が上市されて以降,新たな薬剤の承認はないが,最近さまざまな新薬の開発が進められてきており,その一端を紹介した。