第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
排尿障害治療薬
内山智之
2
,
柴田千晴
3
,
舘野広美
6
,
布施美樹
1
,
山本達也
8
,
山西友典
5
,
榊原隆次
9
,
平田幸一
7
1獨協医科大学排泄機能センター
2獨協医科大学排泄機能センター副センター長〔獨協医科大学神経内科,千葉大学神経内科〕
3獨協医科大学排泄機能センター臨床検査技師〔千葉大学泌尿器科〕
5獨協医科大学排泄機能センターセンター長
6獨協医科大学神経内科
7獨協医科大学神経内科教授
8千葉大学神経内科
9東邦大学医療センター佐倉病院神経内科・准教授
pp.533-542
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413533
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排尿障害をきたしている人は潜在的なものを有している例を含めると非常に多い。今後高齢化社会が進むにつれ,さらに増加することが予想される。しかし,従来の治療法はすべて,有効率や継続率の面で,満足のいくものではないのが現状である。そのなか,排尿障害の適切な治療方針の確立と,そのことを支え,治療の幅を広げることのできる,新たな排尿障害治療薬の開発が望まれている。近年,従来の蓄尿障害治療薬とは作用機序が全く異なる選択的β3アドレナリン受容体作動薬ミラベグロン(ベタニス®)と蓄尿障害治療薬の新たな抗コリン薬としてフェソテロジン(トビエース®)が発売された。本稿ではこの2剤について概説する。