特集 喘息治療における分子標的治療
4.現適応薬総論 ~分子標的薬の使い分けをどのように考えるか~
松本久子
1
1京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学・准教授
pp.2423-2428
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018112423
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重症喘息に対する生物製剤として,現在抗免疫グロブリンE(IgE)抗体(ゾレアⓇ),抗インターロイキン(IL)-5抗体(ヌーカラ),抗IL-5受容体α抗体(ファセンラⓇ)が実臨床で使用可能である。いずれも喘息症状を改善し増悪を抑制するなど,重症喘息の治療薬として画期的な効果を上げている。しかし,この3種の薬剤の使い分けについては明らかにされておらず,生物製剤同士の比較試験もない。従って,本稿では各製剤のエビデンスと特徴から,使い分けについて私見を交えて述べていきたい。