特集 人工知能(AI)がもたらす創薬イノベーション
4.バイオメディカル・基礎から臨床への開発プロセス(1)~人工知能を用いる創薬テーマ創出
伊藤眞里
1
1医薬基盤・健康・栄養研究所バイオインフォマティクス上席研究員
pp.2029-2032
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018092029
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開発が容易な既知の創薬標的(薬が作用する生体内の分子)の多くは既に研究し尽くされ,いわゆる創薬標的の枯渇が深刻化している。そこで,ヒトでは到底処理することができない膨大な数のデータを元に人工知能(AI)を使って疾患の本態を解明し,新規創薬標的を見出す新しいアプローチが必要と考える。ここでは,創薬標的を探索するAIを開発する際の課題と対応策の概要を紹介する。また,製薬,総合化学などのライフ系企業とIT(information technology)企業,アカデミアが連携してAI技術の開発を進めているLINC(Life Intelligence Consortium)の取り組みにも触れる。