特集 人工知能(AI)がもたらす創薬イノベーション
3.診断・治療~臨床・診断
鎌田真由美
1
1京都大学大学院医学研究科ビッグデータ医科学分野・准教授
pp.2023-2027
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018092023
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同じ疾患であっても予後や薬剤奏効率は異なることが知られており,個々人の違いを考慮した適切な診断および最適な治療法の選択が医療に求められている。しかし,その実現には膨大な専門知識が必要であることに加え,専門家でも判断が困難な場合が多々あることから,人工知能(AI)活用への期待が高まっている。特に,医用画像診断ではAI技術のブレークスルーにより高精度な予測が可能となり,臨床導入が実現しつつある。さらに,ゲノム情報や電子カルテデータを用いた患者層別化による最適薬剤・治療の選択においても,AIによる効率化と自動化が求められており,多くの研究開発がなされている。本稿では,医用画像診断とゲノム医療,電子カルテデータに対するAI活用について紹介したい。