特集 人工知能(AI)がもたらす創薬イノベーション
6.バイオメディカル・基礎から臨床への開発プロセス(2)2)バイオロジクス・製剤・ロボティクス~医薬品製造・バイオロジクス生産に向けたAI技術開発~
荒木通啓
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1京都大学大学院医学研究科寄附講座臨床システム腫瘍学講座・特定教授/神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科・客員教授
pp.2055-2058
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018092055
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AI (人工知能)創薬を語る上で欠かせないのは,医薬品の主体であるところの主成分そのものの開発に加えて,医薬品の製品化に向けた製造・製剤プロセスにおけるAI技術の開発である。さらに,近年ではバイオロジクス関連医薬品が世界の医薬品市場を席捲してきている状況であり,AI創薬を進める上で避けて通ることはできない。また,バイオロジクス関連医薬品については,製品製造・品質管理の上でも複合的な要因を勘案する必要があり,この効率化の観点においてもAI技術の有効活用が期待できる。本稿では,医薬品の製造プロセス・バイオロジクスのためのAI技術開発として,当該分野におけるLINCの取り組みを中心に概観する。