連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART II .服薬指導と病棟活動(122)
薬薬連携による外来化学療法施行患者のQOL向上に向けた取り組み
徳丸隼平
1
,
笹瀬優斗
1
,
近藤潤一
1
,
徳里政嗣
3
,
小島昌徳
1
,
小杉三弥子
1
,
肥後保仁
3
,
橋本真也
2
1横浜市立大学附属市民総合医療センター薬剤部
2横浜市立大学附属市民総合医療センター薬剤部 薬剤部長
3横浜市南区薬剤師会
pp.1277-1284
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018051277
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近年,がん化学療法の入院から外来への移行は著しく,外来化学療法を安全かつ適切に実施するためには,薬薬連携が不可欠である。横浜市立大学附属市民総合医療センター薬剤部では地域薬剤師会と協議し,外来化学療法に関する薬薬連携体制を構築した。情報提供の手段として,化学療法お薬手帳シール,臨床検査値が印字された院外処方せん,薬剤部ホームページを介したレジメン情報,患者用説明書の共有を行った。また地域保険薬局からの情報提供の手段として,薬局専用の化学療法相談窓口の開設と,経口抗がん剤薬薬連携情報共有シートを作成した。その結果,薬局からフィードバックされた情報や提案が外来化学療法を受ける患者の処方の最適化につながり,QOL(quality of life)向上に貢献することが示唆された。