連載 臨床薬学のための病態生理(2)
生理機能検査・各論1超音波検査(ultrasonography)
濵田敏彦
1
,
木村秀樹
2
1福井大学医学部附属病院 前診療支援部長・前検査部技師長/臨床准教授
2福井大学医学部附属病院 検査部長/診療教授
pp.855-862
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803855
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・超音波検査は非侵襲的にリアルタイムで情報が得られることより,スクリーニングから精密検査,経過観察,緊急検査として広く利用されている。心臓領域,腹部領域,血管領域等で目的臓器に合わせ,探触子の種類や周波数,装置条件を設定し,検査を行う。 ・心エコー検査では心機能評価,壁運動評価,弁逆流等の評価を行うが,必要に応じて経食道心エコー検査,負荷心エコー検査を追加実施する。 ・腹部エコー検査では上腹部に限らず,大動脈などの血管や消化管も対象となり,目的とする臓器や領域を検査する場合と,腹部全体を対象にスクリーニングする場合がある。また,腫瘍内外の血流を可視化する目的で造影エコーが行われる。また処置エコー検査として,腹部エコーでモニタしながら治療を行う場合がある。 ・血管超音波検査では頸動脈エコー,下肢動脈・静脈エコーが広く行われる。動脈硬化の評価,末梢動脈疾患の診断や治療評価,そして深部静脈血栓等の診断に重要である。