特集 ICUエコー
Part 1 総論
3.ICUにおける超音波診断の役割—Point-of-Care Ultrasonography(POCUS)
亀田 徹
1
,
谷口 信行
2
Toru KAMEDA
1
,
Nobuyuki TANIGUCHI
2
1安曇野赤十字病院 救急科
2自治医科大学 臨床検査医学
pp.15-27
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200346
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臨床医が診療の一環として行う超音波診断はPoint-of-Care Ultrasonography(POCUS)と呼ばれ,急性期において,トリアージ,心肺蘇生,診断,超音波ガイド下手技,生理学的評価・モニタリングとして利用されている。本稿では,それらを解説するとともに,ICUにおけるPOCUSの可能性と課題を述べる。
Summary
●臨床医が診療の一環として行う超音波診断はPOCUSと呼ばれるようになり,欧米ではエビデンスに基づいたガイドラインの整備,教育システムの構築が進められている。
●POCUSは「抽出」「創出」「統合」というアプローチで適応が検討されてきた。
●POCUSには特有の利点と欠点がある。
●急性期の各場面において,POCUSはトリアージ,心肺蘇生,診断,超音波ガイド下手技,生理学的評価・モニタリングとして利用される。
●Point-of-Careというコンセプトでとらえ直すと,超音波診断はさらなる可能性を秘めたツールであることが認識されるとともに,多くの問題点も浮き彫りになる。
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