特集 病院総合医 免許皆伝
病院総合医の存在価値が発揮される時!―私の経験から
診断困難例への対応―薬剤の関与
藤原 元嗣
1
,
江村 正
2
1佐賀大学医学部附属病院総合診療部
2佐賀大学医学部附属病院卒後臨床研修センター
pp.646-647
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102257
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筆者らは,大学病院の病院総合医として,内科系の救急症例や,診断が困難な症例の入院診療を行っている.診断困難例には,長引く発熱,炎症反応陽性,全身リンパ節腫脹など,通常の画像検索のみでは確定診断まで辿りつけないものが含まれる.通常われわれは,仮説演繹法(J1)を用い,可能性のある疾患を絞り,診断推論を行っている.すでにさまざまな医療行為を受けている症例が多いので,薬剤の関与は必ず鑑別に挙げるようにしている.
ここで示す症例は,全身のリンパ節腫脹と発熱で来院し,いくつかの医療機関で,悪性リンパ腫が疑われていた症例である.
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