連載 クリニカル・パスと薬剤師(75)
クリニカルパスへの関わりを深めていく中で薬剤師として思うこと~「パス使用薬剤リスト」を用いた包括的なチェックの重要性~
山口進
1
,
宗田一記
1
,
石井啓貴
1
,
佐久間淳一
2
1一般財団法人 脳神経疾患研究所附属 総合南東北病院薬剤科
2一般財団法人 脳神経疾患研究所附属 総合南東北病院薬剤科 薬局長
pp.125-132
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201801125
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医師・看護師をはじめ,多職種との連携により作成・運用されるクリニカルパス(以下,パス)だが,総合南東北病院(以下,当院)では開始当初,薬剤師の関わりは浅く,パス作成時の確認に留まっていた。そのような中,昨今の後発医薬品使用促進の流れを受け,新規・既存を含めた全パスの確認・修正を行うこととなった。当院では100件近くのパスが登録されており,円滑で確実な確認・修正を行うべく「パス使用薬剤リスト」を作成し,パスと使用薬剤の双方向からアクセスできる工夫を施した。このリストの作成を契機にパスへの関わりを深めていくことになったが,これに伴い直面するさまざまな課題に対し,現在も改善へ向けて取り組んでいるところである。パスを個別にだけでなく,リストを用いて全パスを包括的に見直すことで,より安全なパス運用へ重要な役割を果たすと考える。