特集 遺伝子治療における技術革新の現状と課題
5.CAR-T cell(キメラ抗原受容体発現T細胞)Therapy
内堀亮介
1
,
小澤敬也
2
1自治医科大学免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座 特命講師
2自治医科大学免疫遺伝子細胞治療学(タカラバイオ)講座 客員教授〔東京大学医科学研究所附属病院・病院長〕
pp.79-85
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201801079
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近年,B細胞性造血器腫瘍に対する治療で,CD19特異的キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)を用いた養子免疫遺伝子療法が目覚ましい成果を上げている。がんに対する免疫療法の成否は,がん細胞特異的に免疫反応を示すT細胞をいかにして活性化するかにかかっている。
CARを用いた遺伝子修飾によって,がん特異的な免疫応答を示すT細胞の作製が可能となった。本稿では養子免疫療法,特にキメラ抗原受容体を用いた細胞療法の現状と課題について概説する。