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第3章 血液
[キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法]CAR-T細胞療法の有効性改善
籠谷 勇紀
1
1慶應義塾大学 医学部先端医科学研究所がん免疫研究部門
キーワード:
キメラ抗原受容体(CAR)
,
サイトカイン
,
メモリーT細胞
,
エピジェネティック因子
Keyword:
キメラ抗原受容体(CAR)
,
サイトカイン
,
メモリーT細胞
,
エピジェネティック因子
pp.497-500
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_497
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Summary
・患者由来のT細胞にがん細胞で発現する表面抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)を導入して輸中するCAR-T細胞療法は,一部の血液腫瘍に対して高い治療効果を示し,実臨床に導入されている.
・しかし長期的な治療効果が得られる症例は限定的であり,安全性を保ちながらさらに治療効果を持続させるための改変が求められる.
・T細胞の機能に深く関わるサイトカインシグナルや転写制御機構に着目することで,人工的にT細胞の性質を変化させることができ,治療への応用が期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2024