連載 薬剤師による処方設計〈62〉
薬原性錐体外路障害評価尺度と等価換算に基づいた抗精神病薬処方設計への関わり
江角悟
1
,
北村佳久
2
,
千堂年昭
3
1岡山大学病院薬剤部
2岡山大学病院薬剤部 准教授/副薬剤部長
3岡山大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.2533-2538
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201711147
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抗精神病薬による錐体外路障害は,患者の生活の質(quality of life:QOL)を大きく低下させる。そのため,錐体外路症状を適切に評価した上で適切な薬物選択あるいは投与量の調節を行い,可能な限り症状を低減する必要がある。錐体外路症状の評価には信頼性が公表された評価尺度を用いることが可能であり,精神科チーム医療の中で薬剤師が貢献できる領域であると考えられる。また,抗精神病薬の切り替えを行う際に投与量の指標となる等価換算も発表されている。そこで今回は,薬剤師が薬原性錐体外路症状評価尺度を用いて症状を評価し,医師への提案を通じて抗精神病薬の処方設計を行った事例を紹介する。