連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART I .院内製剤(87)
院内製剤チラーヂン®坐剤の 調製について
宮下博幸
1
,
柴田壮一
2
,
松原肇
3
1北里大学北里研究所病院薬剤部
2北里大学北里研究所病院薬剤部 係長
3北里大学北里研究所病院薬剤部 部長
pp.2539-2543
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201711153
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臨床現場において,甲状腺ホルモン製剤は経口投与で用いられているが,さまざまな病態により,経口投与が不可能となる場合もある。その際は,坐剤,もしくは注射剤として投与する方法が報告されている。注射剤は直接甲状腺ホルモンを投与できる利点があるものの,試薬を用いて調製する必要のあることと,安定性が悪いという欠点がある。一方,坐剤は調製が比較的簡便であるが,経口投与から経直腸投与に切り替える際の換算比については,未だ明確にはなっていない。今回,北里大学北里研究所病院において,甲状腺ホルモン製剤の坐剤を用いて甲状腺ホルモンの維持を試みた1例について報告する。