連載 薬剤師による処方設計〈59〉
呼吸器サポートチーム薬剤師による人工呼吸管理における鎮痛・鎮静プロトコルの作成
茂木孝裕
1
,
堀内望
2
,
野﨑歩
2
,
小林由佳
3
1京都桂病院薬剤科〔現 草加市立病院薬剤部〕
2京都桂病院薬剤科
3京都桂病院薬剤科 薬剤科長
pp.1919-1924
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017081919
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2013年,米国で集中治療室患者の痛み(Pain),不穏(Agitation),せん妄(Delirium)の病態管理を目的としたPADガイドラインが発表1)された後,日本版J-PADガイドラインも作成された2)。鎮痛薬を使用して患者の苦痛を可能な限り取り除き,呼吸抑制,せん妄を誘発するプロポフォール,ミダゾラムといった鎮静薬の使用を最小限にした浅い鎮静が人工呼吸期間短縮のための戦略として推奨されている。
京都桂病院ではRST(呼吸器サポートチーム)の薬剤師が中心となり,人工呼吸管理中の鎮痛薬,鎮静薬の適正使用を目的に院内プロコトルを作成した。本稿ではプロトコルの内容と,作成後の鎮痛・鎮静管理状況の変化について報告する。