特集 新しい医療を拓くメカノバイオロジー
4.メカニカルに注目した新しい心臓再生医療の可能性
村岡直人
1
,
家田真樹
2
1慶應義塾大学医学部循環器内科〔慶應義塾大学医学部生理学教室〕
2慶應義塾大学医学部循環器内科 専任講師
pp.1445-1449
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201706073
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
心臓や血管などの循環に関与する臓器は,その発生から成熟にかけて継続して力学的な刺激を受ける。周囲より加わるこの機械的な刺激を総称して,メカニカルストレスと呼ぶ。心臓の発生・分化過程におけるメカニカルストレスの役割,重要性が明らかとなり,近年では,培養細胞でも生体内の環境を模倣し,機械的な刺激を加えるシステムが積極的に利用されている。心筋直接リプログラミングにおいても,生体内環境が与える影響が理解され,メカニカルストレスとの関連が解明されることが期待される。