特集 高コレステロール血症治療の現状と展望
4.コレステロール吸収阻害薬
原眞純
1
,
木下誠
2
1帝京大学医学部附属溝口病院第四内科学講座・教授
2帝京大学医学部内科学講座・教授
pp.849-852
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201703087
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スタチンによっても十分な効果が得られない高コレステロール血症患者の治療の選択肢として,コレステロール吸収阻害薬に期待が寄せられてきた。十分な LDLコレステロール(LDL-C)低下が示された一方で,心血管疾患の予防を証明するエビデンスが不足していた。最近の1~2年で,大規模研究である IMPROVE-ITを筆頭に,エゼチミブがスタチンとの併用により LDL-C低下とともに心血管疾患を抑制できることが証明された。コレステロール吸収阻害薬は,治療困難なハイリスクの高コレステロール血症に対する選択肢として,その地位を高めつつある。