特集 高コレステロール血症治療の現状と展望
3.スタチン系薬剤
石井秀人
1
,
吉田雅幸
2
1東京医科歯科大学先進倫理医科学 臨床准教授
2東京医科歯科大学先進倫理医科学 教授
pp.843-847
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201703081
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高コレステロール血症治療薬である HMG-CoA還元酵素阻害薬,いわゆるスタチンの登場によって高コレステロールの画期的な治療が可能になり,1990年代を通してスタチンが脂質異常症治療の中心的役割を担うようになった。スタチンは脂質低下作用だけでなく,血管壁への直接的な多面的作用を有していると考えられている。実際,スタチンは臨床的に多くのエビデンスを持ち,心血管イベントを抑制するためには投与が必須であると考える。2013年に発表された米国のガイドラインでは,脂質異常症の治療薬剤としてスタチンのみを推奨している。