小特集 超高齢社会を迎える日本での骨粗鬆症治療戦略
3.かかりつけ医における骨粗鬆症の治療
苛原実
1
1いらはら診療所・院長
pp.2317-2322
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201610121
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わが国の骨粗鬆症患者は1,300万人程度と推定されており,かかりつけ医が積極的に診療すべき疾患である。治療の目標は骨折予防だけでなく,脊椎後弯による内臓障害を予防して生活の質を上げ,生命予後を改善することである。治療としては,食事療法,運動療法,薬物療法となるが,投薬においてはガイドラインに沿った薬剤選択を行うことが必要である。最近,骨形成促進剤も出てきており,薬理作用を考えて薬剤の選択をすべきである。また,骨粗鬆症治療薬は服薬継続率が低く,治療継続のためには患者の治療意欲を保つ工夫も必要である。治療継続においては,かかりつけ医一人の力だけではなく,専門医や薬剤師,看護師との連携も大切である。