小特集 超高齢社会を迎える日本での骨粗鬆症治療戦略
4.長期的視野に立った骨粗鬆症治療戦略~患者教育の重要性~
鈴木敦詞
1
1藤田保健衛生大学医学部内分泌・代謝内科学・教授
pp.2323-2326
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201610127
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
慢性疾患管理では,臨床的イベントを予防することが治療の主たる目的となる。逆に言えば,無症状を持続させるのであるが,治療を受ける患者からすれば,治療が奏効しているのか,それとも治療の必要はなかったのかについて,判断することは困難である。そのため,治療の必要性と動機付けのための患者教育が特に重要となる。また,より一層効率の良い治療のためには,生活習慣管理により治療効率を改善することが勧められる。さらには,治療期間が長くなるに従い,逐次的な治療の変更を考慮する必要も生じてくる。このように,多岐にわたる疾病管理・診療支援を効率良く行うために,日本骨粗鬆症学会では,多職種連携の取り組みとして,骨粗鬆症リエゾンサービス事業を開始している。